シンスプリント

シンスプリントとは?

シンスプリントは、ランニングやジャンプなどの活動に関連して発生する脛骨(すねの骨)の痛みを指します。正式な医学用語では「脛骨過労性骨膜炎」とも呼ばれ、多くのアスリートや運動を愛好する人々に影響を与える一般的な障害です。シンスプリントの早期発見と適切な治療は、運動能力の維持に重要です。

 

シンスプリントの原因

シンスプリントの主な原因は、以下の様な要因による脛骨周囲の筋肉や骨膜への過度な負荷です。

①過剰な運動

ランニングやジャンプなどの高負荷の運動を過度に行うことで、脛骨にストレスがかかり、骨膜に炎症が生じます。

 

②不適切な靴の使用

運動中に適切なサポートを提供しない靴を履くことで、足や脛骨に余分な負担がかかります。

 

③硬い地面での運動

コンクリートやアスファルトなどの硬い地面での運動は、脛骨に大きな衝撃を与えます。

 

④足の構造

フラットフィート(偏平足)やオーバープロネーション(過回内)などの足首の構造的な問題がある場合、脛骨に負担がかかりやすくなります。

 

シンスプリントの症状

シンスプリントの主な症状は、脛骨の内側や前側に発生する痛みです。この痛みは、運動中や運動後に悪化し、休息時にも持続することがあります。その他の症状としては、脛骨周囲の腫れや圧痛が挙げられます。

 

シンスプリントの診断

シンスプリントの診断は、患者の症状や病歴、身体検査を元に行われます。具体的には、脛骨周囲の痛みや腫れ、圧痛の有無を確認します。必要に応じて、X線検査や、MRIなどの画像検査が行われ、他の疾患との区別が行われます。

 

シンスプリントの治療方法

シンスプリントの治療は、症状の軽減と再発防止を目指します。主な治療方法には以下のものがあります。

保存療法

①休息

シンスプリントの最も重要な治療は休息です。痛みがおさまるまでランニングやジャンプなどの高負荷の運動を控えます。

 

②アイシング

痛みや炎症を軽減するために、脛骨周囲を冷やします。アイスパックを使って1日数回、10~15分程度冷やします。

 

③薬物療法

消炎鎮痛薬の使用により、痛みや炎症を軽減します。

 

④ストレッチと強化運動

脛骨周囲の筋肉をストレッチし、筋力を強化するための運動を行います。これにより、脛骨への負担が軽減されます。

 

⑤適切な靴の選択

足や脛骨を適切にサポートする靴を選びます。衝撃吸収性の高いインソールを使用することも効果的です。

 

手術になることは非常にまれですが、保存療法で効果が十分に得られない場合や、症状が重篤な場合には、手術が検討されることがあります。手術により、炎症が生じている骨膜の除去などを行います。

 

シンスプリントの予防

シンスプリントを予防する為には、以下の点に注意することが重要です。

①適度な運動

運動量を徐々に増やし、過度な負荷をかけないようにします。

 

②適切な靴の使用

足を適切にサポートする靴を選び、定期的に交換します。

 

③柔らかい表面での運動

トラックや芝生などの柔らかい表面で運動を行い、脛骨への衝撃を軽減します。

 

④足の構造の改善

足の構造的な問題がある場合は、適切なインソールやブレースを使用することで、脛骨への負担を軽減します。

 

⑤ストレッチと強化運動の実施

運動前後にしっかりとストレッチを行い、脛骨周囲の筋肉を強化することで、シンスプリントのリスクを減らします。

 

 

 

 

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