椎間板ヘルニアとは
椎間板ヘルニアは、背骨の骨と骨の間にあるクッションの役割を果たす椎間板が変性し、一部が飛び出して神経を圧迫することで発症する病気です。これにより、腰痛や足の痛み、痺れなどの症状が現れます。とくに20~40歳代の男性に多くみられるのが特徴です
椎間板ヘルニアの原因
椎間板ヘルニアの主な原因は、加齢、不良姿勢、スポーツや肉体労働による腰の酷使です。また、喫煙も椎間板ヘルニアのリスクを高める要因とされています。
椎間板ヘルニアの症状
初期症状としては、腰痛があげられます。重い物を持ち上げた時やその翌日に発症することが多く、その後、お尻から足にかけて痛みが拡大します。また、下肢にシビレを伴う事もあります。背筋を伸ばしているときに症状が軽く、背中を丸めた時に症状が強くなる傾向があります。神経の圧迫が強くなると、筋力低下や知覚障害、排尿障害を引き起こすことがあります。
椎間板ヘルニアの診断
椎間板ヘルニアの診断は、患者様の症状や身体検査、画像検査(レントゲン、MRI,など)をもとに行われます。
特にMRIは、椎間板の状態を詳細に確認するために重要です。
椎間板ヘルニアの治療法
椎間板ヘルニアの治療は、大きく保存的治療と手術にわけられます。
保存的治療
保存治療では、痛みやしびれなどの症状が軽い場合に行われます。内服治療、ブロック注射、コルセットなどによる装具療法、牽引、椎間板内酵素注射療法などが含まれます。約9割の方は、保存治療によって症状が改善します。
手術
保存治療で十分な効果が得られない場合や、明らかな歩行障害が見られる場合には手術が検討されます。
手術では、突出した椎間板を切除し神経の圧迫を取り除く後方椎間板切除術や、スクリューで椎骨を固定する椎間固定術が行われます。
椎間板ヘルニアの予防
椎間板ヘルニアを予防する為には、以下の点に注意することが必要です。
①正しい姿勢を保つこと
②重い物を持ち上げる際には、股関節を曲げて腰に負担がかからないようにすること。
③定期的な運動をおこない、腰部の筋肉を強化すること
④喫煙を控えること
これらの対策を実践することで、椎間板ヘルニアのリスクがさげられますので、参考にしてみてください。